河本さん ピュタゴラスは薔薇十字団に繋がるのです。>魔術師大全 ということで―― 森下一仁『魔術師大全』(双葉社)読了。 「魔術に関する“常識”」が全くなかった私には、とても興味深く、面白かったです。 本書で知ったことは、「魔術」乃至「魔術師」という言葉の指し示すものは実に多様で一筋縄でいくものではなく、いわば「正統」に対する「異端」に同義であり、キリスト教サイドがその歴史における任意の時点で排除したものを「魔術」とか「魔術師」ということばに一括したのだということ。 だから、あるときは「科学的な思考」が魔術扱いされ、またあるときは現行の制度を脅かす、たとえば「性の混乱」等が魔術扱いされたのでしょう。この2者は互いに全然無関係なものですが、反キリスト教的という意味で同じカテゴリーと認識され たわけですね。 そうしますと、森下さんが本書において企図されたことは、一種文化人類学的なアプローチといえるように思いました。そういう意味では、その企図はいまだ完結されてないように思います。ぜひこの「つづき」を読ませてほしいなあ。 ともあれ、大変な労作で、少しでも多くの人に読んでいただきたい本だと思いました。 昨日行ったワッハ上方の下は、ジュンク堂。そういえば小松左京マガジン、ジュンク堂に在庫があったはず、と帰りに覗いてみました。 ありました。早速第五号を買って帰りました。小説以外はすべて読了。いやあ面白い雑誌です(^^)
大熊さん >ゆり十字団は、ピュタゴラスに掛かっていたのね・・ えっ、ゆりとピタゴラスに関係があるのですか? ゆりは単にゆりがおかと掛けただけです。
今日は旭堂南陵一門マラソン講談会。 仕事をささっと切り上げて、南湖さんの出番に間に合うよう出発するも、雨が降り出して、みるみる渋滞。案の定ワッハ上方に着いたときには、南湖さんは終わって、次の南華さんも終わりかけていました。嗚呼、残念(T_T) でも雷電の初相撲は先日拝見したし、まあいいか>よくないッ!! 結局、見たのは、 南北さん「天王山」→山崎の合戦の話 南左衛門さん「水戸黄門 扇の掟」 スペシャル企画「口上」 南楓さん「太閤の風流」 南半球さん「臆病の一番槍」→小牧長久手の戦いの話 南太平洋さん「西郷の東下り」 小南陵さん「木津の勘助」 スペシャル企画の口上、南湖さん一番光ってました。 小南陵さんがマクラでおっしゃってましたが、講談と一言でいっても、ほんとうに各人各様なんですね、私のような初心者にも、大変面白かったです(^^)。 とりわけ、南左衛門さんと小南陵さんは、当然とはいえ、風格があってすばらしかった。 いや面白かった。また見に行こおっと(^^;ゞ 大江さん 阪神急行ならぬ、阪神急降下のW杯でしたが、明日の決勝戦さえ終わってしまえば、またタイガースの快進撃が始まるでしょう>ホントか?
ワールドサッカーにすっかり精気を吸い取られてしまった阪神でしたが、やっとトンネルを抜けることができました。しかし、冷静に考えてみれば、この時点で貯金が2つもあるとは、上出来です。これからまた勝ち進んでいって、上位に昇っていくことを期待しましょう! http://www.interq.or.jp/mercury/syundei/
http://www.interq.or.jp/mercury/syundei/
ゆり十字団は、ピュタゴラスに掛かっていたのね・・
MZTさん、帰ってきていらっしゃるのかな→日記
『魔術師大全』を読みふけっています(いいのか>よくない(^^;)。明日は南陵一門の講談の会があるし、、、この分では日曜も働かなくては。とほほ。 それにしてもこの本、実に面白いです!! この方面の知識がないので、興味津々で読んでいます。魔術師史観から見た西欧精神史といえるかも。 Yさん 「上昇志向」と表裏の関係にあると思いますが、「競争」に対する過剰な反応、あるいは「置いて行かれる」ことへの恐怖(?)も、主人公に特徴的な性格設定ではないでしょうか? 河本さん >「海を見る人」 そうだった。もう出ているんですねえ、、、買わねば! >ゆり十字団 ゆり?? ひっくりかえせば「りゆ」、りゆー、理由! なるほど、小林SFの特徴である徹底した謎解明への傾斜は、ゆり十字団にあったのですな(^^;
大熊さん >「海を見る人」小林 これ、男の子の恋物語です。たしか、「綺麗な子」も男と女の話ではないか、と書き込みましたけど、この視点で彼の作品を読もうかな。>次に読んだ作品は違っていたりして >へえー、ピュタゴラスは高等魔術師だったのかァー、、、ですって>河本さん(^^; 知ってます。コウちゃんはムー帝国皇室お抱えの魔術師兼数学者ですから。 (^^) 編集済
>同じ眉村SFを読んでも、読みどころが違うもんだなあと、感じました。 もちろん私も「上昇志向の男」視点でも読みます。 いろいろな読み方が出来る小説だと楽しめてお得です。 電子投票のニュースを見て「あ、消滅の光輪だ」と思ってしまいました。 (住民投票のシーンがありましたね)
最新刊、『魔術師大全』(双葉社)が届いた(正確にはセブンイレブンに届いた)ので、読み始めています。 へえー、ピュタゴラスは高等魔術師だったのかァー、、、ですって>河本さん(^^;
の後は、くいだおれ人形とグリコの看板に三拝九拝(^^;
聖なるガンジス川かっ!(笑)
腸炎になったそうです。そりゃそうだ!
森下一仁さんの新刊『魔術師大全(古代から現代まで究極の秘術を求めた人々)』(双葉社)が出ましたね。早速ネットで注文しました。科学以前の科学大系から、近代科学が逆照射されるのでしょうか? 楽しみです(^^)。 トップページの「ヘテロ読誌」のリンクが切れていましたので、繋ぎ直しました。管理人の人外境ご主人には、5月分まで提出済みなんですが、あちらのHPが不調で、しばらくはアップロードできないようです。まあ気長にお待ち下さい(>読んでくれている方がいるのならですが(^^;)
ケダさん >「村の祭になると燃える」 その村がなくなってしまったのですねえ。 その代わり、村型社会にあった様々な束縛もなくなった。祭は村の束縛と表裏の関係にあるもので、その時だけはすべての束縛から解放された。規制が強い社会ほど祭が盛んだったとするならば、W杯に見られる束縛なき祭空間の出現は何を意味しているのでしょう? 村とは別の束縛が若者を縛り付けているのか? それとも祭を希求するということは、束縛なき現代社会のよるべなき不安に耐えかねた若者が、実は無意識に束縛されたい、という「自由からの逃走」なのでしょうか? それにしてもW杯という巨大なイベント、売れ残りチケット問題を見るにつけても、爛熟した資本制の末期的世界を垣間見る思いがします。ノンフィクションに仕立てて、50年代に持っていくことができたら、立派にディストピアSFとして認識してもらえるのではないでしょうか。 Yさん >ハジけるチャンスを狙っていたのかも たしかに愛国心とは全然関係のない動機でしょうね。 しかしヒトラーがベルリン五輪を巧妙に利用した事実を思い出せば、現在の日本の状況と、当時のドイツとの奇妙な暗号に慄然とするのは、私だけではないかも知れません。 折しも、ヒトラーのようにマスコミを最大限に利用する首相が出現し、大衆はコロコロと変わっていく力のない指導者たちにうんざりしているようです。 南湖さんのHP「正直南湖」を、リンク集に追加しました。
>ショムニ 失礼しました(^^;)あのドラマは1シーズン目だけよかった。 サッカー、ニュースで知る程度ですね。スポーツ全般に興味ないので。 確かに日本人はハジけるチャンスを狙っていたのかも。
来週の土曜日(6月29日)、ワッハ上方にて標記の講談の会が催されます。 南陵一門総出演の大イベントです! くわしくは、旭堂南湖さんのHP正直南湖をご覧下さい。 出演/旭堂小南陵、旭堂南左衛門、旭堂南鱗、旭堂南北、旭堂南華、旭堂南海、旭堂南太平洋、旭堂南湖、旭堂南半球、旭堂南楓、旭堂花鱗、旭堂小二三、旭堂南陽 2時開演で全13席。なんと6時間以上の文字通りのマラソン講談会(^^)。 われらが南湖さんは、予定では4:15〜4:35頃、「講談・雷電の初相撲」を読まれます。 料金は、前売2000円・当日2500円です。前売り券希望の方は、南湖さんにメールして下さい。 13席も見れて、たったの2000円! こんな良心的なイベント、ちょっと他にありません(^^;ゞ 私は、開演の2時には間に合わないかも知れませんが、南湖さんの出番までには到着する予定です。 講談、面白いですよ(って私も初心者ですが)。上方の講釈師が一堂に会するめったにないこの機会に、ぜひ一度<講談体験>してみてはいかがですか? とおすすめいたします(^^)。 南湖さんのHP正直南湖から拙HPにリンクしていただいています。どうもありがとうございますm(__)m。 こちらからも近日中に相互リンクさせていただきますね。よろしくお願いいたします。
日本戦は一つも見ていない非国民、ワールドカップは準決勝から、という高級趣味(爆)のケダです。おひさしぶりです(読んではいるのですが……)。 にわかサッカーというよりワールドカップファンというのは、昔はあった「村の祭になると燃える」心に火をつけたのではないかなあ、と思いつつ見ています。村社会では、他に楽しみがなく、年功序列や階級序列や貧富の差など制約が非常に多いので若者はなるべくなら近寄りたくないでしょけれど、村型社会を捨てることで、自分たちをおみこしにして金を稼ぐ大人は出てきたけど、自分たちのかつぐ神輿がなくなってしまったという……。芸能人なんかは生物なので、かついで炎天下を練り歩いているうちに腐ってしまったりするし。(^^;) やっている人たちが、帰る世界のあるプロだというのも、無責任に応援できて楽しいような気がします(アルゼンチンとか、無事に国に帰れたかどうか心配だけど、どうせアルゼンチンに帰らない人も多いだろうから>仕事はヨーロッパでやってるし)。オリンピックより気楽に派手に応援できるのはそのせいかな、と。 ただ、とりあえず日本代表を応援して楽しんだ人には、今年に限っては高校野球のことをあまり悪く言わないでほしいなあ、と思っています。興行ものなんだから、プロ、アマ関係なく、いろんな利害がからんでいるのは当然だと思うし。出身地だけで応援していることでは、うちの母親の岡山代表応援のほうがはるかに年季が入っているんですから。(^^;)
についてひとこと、と思ったのですが、昨日のコーフンも醒めてしまい、メンドくさくなっちゃったので、やめました(^^; 要は、家族を愛する気持ち(家族愛)、生まれ育った土地に対する愛着(郷土愛)、自分が通い卒業した学校への愛(愛校心)、あるいは勤めている職場への愛などは認めますが、日本という国への愛というものは、ふつうに生きている人間には抽象的すぎて愛など芽生えるはずがない、なぜなら自分の郷土は大体隅から隅まで知っていますが、日本全国津々浦々まで知っている人などありえないからです。 一般に人は「ニッポン」を直接に捉えることは出来ない。ただ、マスコミが介在して、何となくニッポンという統一的な存在があるような気がしているだけ。愛国心は、マスコミが作りだした一種の幻像なのだ、という論旨であります。またそのうちに展開してみるかもかも知れませんけど。 Yさんのショムニシリーズを読んで、同じ眉村SFを読んでも、読みどころが違うもんだなあと、感じました。 私の場合、主人公である(上昇志向の強烈な)男が組織の中でもがき苦しむ姿に共感と反発どちらも感じながら読んでいます。構築された未来社会の描写も大事。 つまりお互いの対角線上に眉村SFがあるという構図でしょうか、だからYさんの読みは、私には非常に新鮮です。 小松左京マガジン第4号所収の鏡明「パラドックス・デイズ」(前篇)読みました。 うーむ、電脳SF的な枠組みですが、実はヴォークトをやろうとしている、と見た(^^;編集済
Yさん うーむ、「わがセクソイド」、ぜんぜん思い出せない(^^; めちゃおもしろかった、という記憶だけが残っています・・ >「ショムニ」 もちろん知ってますよっ、失礼な!!(^^; たまに、テレビに映っているのを見る程度でしたが、でも面白いとは思わなかった。 何度も出てくるオーバーな「決め」のポーズがどうもねぇ、、、なんか歌舞伎の「見栄」みたいで、古くせえなあと・・・ いや、わかってます、わざとだってことは。でも、ああいうタイプの演技(というよりも演出ですね)はあわないなと思いました(^^)。 ちょっと関連しますが、W杯の日本人サポーターの熱狂ぶりも私には違和感いっぱい。 昔、日本人論でよく言われたのが、日本人は「主体性がない」「付和雷同しがち」「群れたがる」等々。最近のサッカー関係のニュースを見て「日本人、全然変わってへんやないか」と思うことしきりでした。若い連中が古臭いことをしていることに気がついてないのを見ると、「もうちょっと考えろよ」と老婆心ながらいいたくなります。 だいたい学校では君が代を歌わないくせにサッカー場で歌うな!(怒)日の丸振るな!(怒、怒)たた、態度をがが学校とサッカー場でコ、コロ、コロコロ変えるな!!! いや、つい興奮してしまいました、しつれいしつれい。しかしきゃつら、君が代の詞の内容、判って歌ってるんやろか? #もちろん右翼の人が君が代を歌い、日の丸を振るのなら、全然オッケーですし、当然だと思います。為念。 明日は「愛国心」について。編集済
小松左京マガジン、おもしろそうですね。 一度どこかで見かけたのですが、買ってなかったのが悔やまれます。 都会で探してきます。 >アレクすてさん 「夏と冬」は「うゆーさん」というあのしゃべりがダメでした。 いや、わかってます、わざとだってことは。ラストの幻想もわかるけど ああいうタイプの小説はあわないなと思いました。 ちょっと更新しました。お暇ならご覧ください。 女性キャラクタシリーズ2 http://www.usiwakamaru.or.jp/~yamas/SUPE.htm
鏡明と久美沙織の創作を残して、あとは全部読みました。 ――障子破れて山河あり は秀逸ですね(^^)>小松さんと米朝さんがやっていたラジオ番組の投稿。 雑誌は、このくらいのボリュームが丁度いいかも。1000円はちと高いと思いますが、全部読んでしまえるなら、コストパフォーマンスは充分ですね。SFマガジンは800円だけど、5分の1も読まないからね。比べれば(比べられませんが)小松マガジンの方がお買い得では。 きのう気がついたんですが、6号まで出ているんですね。鏡作品も無事完結したようで慶賀慶賀(^^;。 5号以降も読みたくなっちゃいました。しかしこの辺では、ジュンク堂にしかおいてないようです。
「小松左京マガジン」第3号と第4号をつまみ読みしています。 これはまた、読者の想定年齢層が高めの雑誌ですね。最近の「SFマガジン」がずいぶん低めを狙っている(ようにみえる)のとは好対照。わたし的にはその中間あたりがほどよい高さなんですけど、、、 とはいえ、吉田夏彦さんとか石毛直道さんなど、なつかしい名前の肉声が聞けたのがうれしい(^^)。私が学生時代、新書などで親しんだ京大人文系の学者を、人脈で引っぱり出してきて懐古譚を聴かせてほしいもんです。梅棹忠夫さんは別格としても、多田道太郎さんとか、佐々木高明さんとか、鯖田豊之さんとか・・etc,etc(思い出し順)。でも引退された方も多いんでしょうな。上山春平さんなんて、まだお元気なんでしょうかね? そういえばその当時は、文化人類学や日本人論てのが大流行だったんだよな。今は廃れちゃいましたね。 文化人類学なんて、なんか光り輝いていて、その名称からしてカッコいい!と思ったものでした。 しかし20年も経つと、当然ですが、学者も代替わりしちゃって、私などに馴染み深い名前は、今日全く見かけません。わたし的には20年前なんて、ほんのちょっと前のことのような感じがするんですけどねえ、、、 「小松左京マガジン」に戻りますが、町井登志夫さんが、小松さんの対談で、「福島正実が一番好きな作家」言っておられて、おー、そーかそーか(^^)と嬉しくなりました。これは一丁「今池電波聖ゴミマリア」を読まねば(^^; まだ読んでいませんが、鏡明さんの小説が久々でたのしみ。でも完結するのか? まさか小松左京さんの雑誌で放り出すとは思いませんが、、、いや判らんぞ(^^; 土田さん 情報ありがとうございます。 第3巻で、あれほどやる気のない終わらせ方をしたのに、さらに雑誌連載ですか(笑)。 よほど編集者に頼み込まれたんでしょうかね。イヤとはいえなかったんでしょう。でも3巻の結末を読んで、さらに続投させようとした編集は根性がある(^^;てゆうか鈍感なだけかも、、、それともサラリーマンのつらさ? でも結局、途中放棄という結末ですね。当然ですね。
先日1冊で文庫化されましたが、 雑誌掲載のままの分が増補されています。 といっても完結しているわけでは無いようですが・・。
アレクすてさん お疲れさまでした。昨晩はバタンキューでした。弱くなったものだ(--; 貸していただいた小松左京マガジンを見ています。意外に薄いんですね、しかし執筆陣は大物ばかりでたのしみです。 岡本俊弥さんの「飛雲城伝説」レビューを読む。 なんか、批評を回避しているような(^^;。岡本さんの評価が知りたい。 それにしても、この作品、中断した第4巻があったとは知らなかったです。 私自身の感想文はヘテロ読誌にありますが、ネット未収録分なので、以下に掲示しておきましょう。 半村良 『飛雲城伝説 壱 孤児記』 あっと言う間に読めてしまう。一言で言えば、淡い。かつて『産霊山秘録』や『妖星伝』がむんむんと発散していた、あの濃密かつ絢爛たる輝きがないのだ。書き込み不足? ストーリーはそこそこ面白いのだが……。キリコが晩年に初期の広場シリーズと同じ構図を描いているのだが、黄昏の広場の神秘と憂愁を描いて、しかし全然明るいのだったが、それと同種の印象を持たないではいられない。 とはいえ、創作意図はさすがに半村良である。一筋縄ではない。一見伝奇時代小説のように見える。しかし、実は異世界ファンタジーなのだ。日本の中世風の地名、社会はすべて架空。この着眼はさすがだ。確かに欧米人の異世界ファンタジーは自文化の中世世界がお手本なのだから、日本人によるそれは本来こうでなければならないのだ。理屈である。(ヘテロ読誌98年1月) 半村良 『飛雲城伝説 弐 女神記』 本書の舞台、時代は日本の中世である。しかし歴史小説でも伝奇小説でもない。なぜならこれは架空の国の話なのだから。つまり純然たるファンタジーというわけ。これは新機軸ではないか? ヤングアダルト市場には国産のファンタジーが溢れているが、こういう手法のは恐らく皆無に近いだろう。 それにしても、もっと悠揚迫らず語ってほしいものだ。物語が書き割りのように単線的に過ぎ去っていく。あらすじだけしかない。これではいかにも味気ないのだ。 飛雲城へ人材がどんどんと集まっていくところは、梁山泊にも比すべき、本篇随一の見せ場――面白いところなのだが、この語りでは膨らまない。架空世界の地図がほしいところ。(ヘテロ読誌98年2月) 半村良 『飛雲城伝説 参 東西記』 本書は〈日本版・異世界ファンタジー〉だったはずだ。中世は間違いないが、舞台となる個々の国々は、現実にはない架空の国々だったはずだ。それがわが国の異世界ファンタジー・ジャンルの盲点を衝く本書のユニークな所だと、私は評価していたのだった。 ところが、終盤に来て信長はじめ戦国の著名人が続々現れ、それこそ唐突に現れ、既存の国名地名もぞろぞろ現れ、主人公の鈴女その他一党は、いつの間にかどこかへ消えてしまって、訳のわからん東西戦争が始まって鬼女が空を舞い出す始末。 著者は、何らかの理由で物語を途中で投げ出したのではないだろうか。四巻目も出ていないみたいだし……。なんか呆然となってしまった。(ヘテロ読誌98年2月)
管理人様、今晩は。アレクすてです。 ただいま、畸人境例会から帰って参りました。 みなさん、博識で楽しかったです(私も、楽しかったのですが、つい調子にのって変なことを言ってしまい座をしらけさせてしまいました。 フクさん、諸井さん、そして、管理人様、すみませんでした。) あと、管理人様とあまりしゃべれなかったのが残念です。 あと、亀レスになりますが、Yさん。 僕は、「翼ある闇」より、「夏と冬の奏鳴曲」のほうがすきです。 こう、どうせ枠組みを壊しちゃう小説なら、どんどん壊してしまえ、と言ったところでしょうか。 まあ、僕の好みの話で、作品の優劣とは関係ないのですけど。 気に触ったら謝ります。すみません。ではでは。
コルトレーンの魂/ソニー・フォーチュン(1999)というCDを聴いています。 このソニー・フォーチュンという人、トレーン信者なんでしょうか?(エルビン・ジョーンズのグループにいたらしい) 収録曲>トレーン・アンド・シングズ、ハンギン・アウト・ウイズ・JC、アフリカ、イン・ザ・スピリット、ミスター・ジョーンズ、ハンギン・アウト・ウイズ・JC・アゲイン、オーレ、セイ・ホワット、フォー・ジョン という具合に、タイトルにもトレーン臭が充満(^^)。ミスター・ジョーンズはエルビンのこと。セイ・ホワットはソー・ホワットのもじり。 ラシッド・アリとレジー・ワークマンもゲストで一曲参加しています。 集中の白眉はアフリカ。オーレもよい。もちろんどちらもトレーンのオリジナル。 全体にトレーンの重厚さはありませんが、一生懸命トレーンをなぞっているところが、かわいいやっちゃ、という感じですな(^^;。 そういえば、またコルトレーンの命日がやってきますね。編集済
ムーアVSバンチ、すごかった!! 新たなる遺恨伝説の始まりか(^^;ゞ
『おのぞみの結末』(新潮文庫)読了。 50円だったので、つい(^^;。でも帰って調べたら持っていました。 内容は全然覚えがなかったから、読んではいなかったのかも。 それにしても、やはり星新一、面白いですねえ。するする読めてしまいました。眉村さんも読みやすいし、筒井康隆も、最近のは知りませんが、昔の角川文庫のは読み易さは抜群。 70年代SFの隆盛を支えたのは、実はこういう「するりと読める」という要素だったのかも知れません。
土田さん 感想文、読みました。 70年代でロックとくれば、これは思い切りわたし的ツボかもです。 人生、なかんずく人生の分岐点での決断、「あのとき、ああしていたら・・・」は、永遠のテーマであり、永遠の後悔ですね。 眉村さんの日課も、そういう話が存外多かったです。
イアン・バンクスの「エスペデア・ストリート」を読みました。 従来著者の作品で訳されていたSFやホラーと異なり、 これはファンタスティックな要素の介在しないロック小説?です。 簡単に言えば、自殺しようと悩む過去のソングライターの話。 70年代のロックを好きな人はわりあい面白く読めるんじゃないか、と思いました。 単純なぼくは最後に感動してしまいました。 自分的には癒し系小説の傑作。 確か大熊さんもお好きなような気がしましたので、控えめにお奨めしておきます。
本屋で、岡田和裕『満洲安寧飯店』(光人社NF文庫)という本が目にとまり、つい買ってしまいました。 裏カバーの惹句。 満州国崩壊――(・・・)日本人が入植して造りあげた町、安東。ソ連軍進攻にともなって地獄図絵と化した国境の町でくりひろげられた敗戦国民・日本人の苦しい暑い夏。官僚でもなく、軍人でもなく、財閥とも無縁な市井の人々の苦闘の時代を描く感動のノンフィクション。 実はこの安東、鴨緑江をはさんで朝鮮の新義州と向かい合った町なのです(つまり、石光真清の手記のブラゴベヒチェンスクと黒河みたいな位置関係。安東と新義州は鴨緑江をまたぐ大鉄橋によって直結しています)。 新義州――みなさんはもうお忘れでしょうか、先日私が読み、掲示板に感想を書いた古山高麗雄『小さな市街図』の舞台となった町です。『小さな市街図』にも、安東市は少し出てきます。時代も全く同じ敗戦直後です。 読んだ本の舞台になった町の(ちょうど同じ時代の)隣の町について書かれた本が、読み終わった直後に出版されたわけです。しかも光人社文庫なんてふだんなら目にとめることもない文庫です。それが目にとまったのです。これをシンクロニシティの神秘と言わずに何と言いましょう。これを買わずに何を買いましょう。 というわけで運命の命ずるままに(?)買ってしまいました。で、今まで読んでいた本を放り出して読みかけているんですが、ああ、これで同時並行の本が何冊になったんだろう、、、なんか効率の悪いことばかりしているような(汗)
あの皮肉屋の岡本俊弥さんが、マジで誉めています→「海を見る人」 これは読まなくちゃ。
と、先日言ったその舌の根も乾かないうちになんですが、 迫光という作家の「シルヴィウス・サークル」ってどうなんでしょう? 惹句にとても惹かれたんですけど。>臼田さーん(^^;ゞ Yさん 少なくとも「翼ある闇」にかぎっては読む価値あり、ですね? >「最終回」 いい小説、なんて評すること自体、おこがましい、まさにたったひとりの読者のために書かれた作品ですね。第3者がどうのこうの言うのは、お門違いも甚だしい。 読み終えて、ただ言葉もない。「……」。ですよね。編集済
これは良かったんですけど、次の「夏と冬の奏鳴曲」がいまいちだったんで しばらく麻耶雄嵩は読まないかも。大推薦はためらいます。 「最終回」知人から切り抜きを送ってもらいました。 「……」。
南湖さん >「けさも書く」を読みまして、涙が流れました いい話でしたね。最後の日課ショートショート、「最終回」も、これもとてもいい話なんです。 すでに1000編は本になっているんですが、残りの778編も、なんとか本のかたちにまとまってほしいものです。 ところで、トンブリの件、中さんの掲示板に書き込んだのですが、中さんが稀代の秋田県差別主義者(?)なことを忘れていました(^^;ゞ なので、仮称「名張でトンブリ食べよう会」の開催は残念ながらムズカしそうです(^^;。というより、たぶん打ち上げは別の場所で行う腹積もりなんでしょう。 というわけで、先日近くのスーパーに寄ったんですが、見つけられなかったです。ないと、よけいにほしくなるんですよね、これが。
先日の探偵講談は有難うございました。 眉村さんの奥さんのご冥福をお祈りしております。 「けさも書く」を読みまして、涙が流れました。 美しい愛ですね。 http://www16.u-page.so-net.ne.jp/bc5/nanko/
http://www16.u-page.so-net.ne.jp/bc5/nanko/
日記によれば、入籍なさったとのこと。いや、めでたいなー(^^)。 末永く二人三脚で、おしあわせに!!
月刊センターHPの「眉村卓のショートショート」が更新されています。 今月のタイトルは、「口笛」。 怪談です。 眉村卓ワンダー・ティー・ルームも、「店長読書月記」が更新、「日課・一日3枚以上」リストが加筆されています。 たぶんもう読まないと思うので、今日、主に数年前買い集めた新本格関係のノベルズ本を中心に、積読も含めて50冊ほど売り払いました。でも値段が付いたのは30冊ほどだった(泣)。 上の読書月記を見て、とりあえず「翼ある闇」は残しておいたけど、まあ読まんでしょう(^^;
いや、キャラは申し分ないのですが、、、(汗) >しまった。昨日の夕刊、全然見てない 大阪面に載っていたので、関東版では見れないかもです。 写してメールしますね。編集済
「ダーツの旅」みたい! すごくいい! 社長ステキッ(爆)! >小説家は良い作品を書きつづけることが恩返しになるのではないでしょうか(勿論、良い作品=ベストセラーに非ず)。 ということは、既にかなり返していらっしゃいますよ(^^; わう〜。もったいないお言葉、ありがとうございます〜。 今回のSFMにお送りした原稿、少なくとも量は異様に増えました(<をい)。 前後編で掲載されてしまう! うひ〜。 >昨日の読売新聞の夕刊に掲載されていました。 しまった。昨日の夕刊、全然見てない。 読まねば。
アレクすてさん ケダさんのリンクは既に切れていました。 しかし、大丈夫。昨日の読売新聞の夕刊に掲載されていました。 うーむ、、、ヨコジュンばりの趣向がトリッキーな、(言葉の正当な意味合いにおいて)奥様にしか読み得ない作品でした! 畸人郷に持っていきますね。 ふみおさん 矢川澄子さんのご冥福をお祈りいたします。 そういえば、矢川さんはファンタジーノベル大賞の選者だったんですね。 >なーーーんの恩返しもできないまま 小説家は良い作品を書きつづけることが恩返しになるのではないでしょうか(勿論、良い作品=ベストセラーに非ず)。 ということは、既にかなり返していらっしゃいますよ(^^; しかし芸術に上限はないので、ふみおさんこれからも頑張って精進して下さいね(僭越お許しを)。 まずは「エクス・オペレ・オペラート」の出版を心待ちにしております! 先日、取引先の紹介で、行ったところが畑の中のちっちゃな工場。従業員の姿は見えず、社長の奥さんと思われる女の人が畑に水をやっていました。 社長さんの名刺には<工学博士>の肩書きが(^^;。で、この社長が強烈、吾妻ひでおのキャラクターみたいな顔で九州弁(?)でしゃべりまくる。何かというとカーチャンが、カーチャンがと連発するのです。思わず現代のマッドサイエンチストかと思いました(^^)。 上の取引先の下請けをやっているんだそうですが、ほんとはひそかにロケットでも作っているんじゃなかろうか(^^; これは使えるキャラだな、と思わずにはいられませんでした(って何に使う?)。
そーいや今朝の新聞には、矢川澄子さんの訃報もありましたね。警察は自殺だとみている、とか。 矢川さんにはデビューの時に応援していただいたり等、恩を受けている私ですが、実はご本人にお会いしたことは一度もないんですよね。 なんか、なーーーんの恩返しもできないままお別れになってしまって、とても悲しいです。 うーん。お会いしたことのない方に対してさえこんな気持ちになるのだから、あんなにも愛された奥さまを亡くされた眉村さんのお気持ちは……想像を絶するものがあります。 しかし芸術家にとっては、どんな経験さえもが芸術の糧となり得ます。眉村さんの次の作品(いつになってもかまいませんが。お待ちします)、多いに期待させていただきたいと思います。