『邪馬台国浪漫譚』ご高覧いただき、重ねてお礼申し上げます。
書評いただいた中の次のくだりに関連して補足説明いたします。
>著者は、当遺跡の環壕が筑後川下流方面である西南に向かって厚い(7重)のは、狗奴国の存在方向並びに狗奴国と呉の同盟関係を示唆しているとされているのは説得的です。
書籍の性格上、煩瑣な説明を略したのですが、私は邪馬台国の仮想的は次の3者だった、と考えています。
◎狗奴国、政治的に対立するが邪馬台国と文化的共通性を有する。
四国の瀬戸内海側に中心地あり(『優曇華花咲く邪馬台国』で考証)。
◎九州南部の山岳民、海洋的・農耕的な邪馬台国とは
文化的にも対立。(『幻想の古代王朝』で言及)。
◎呉、邪馬台国と魏の関係から敵対せざるをえない。
邪馬台国はこの3つのうちの2者、あるいは3者が結びつくのを
恐れていたもの、と考えています。このたびの拙著では、
魏志倭人伝に直接記載のない山岳民の問題を省略していました。
このあたりのことは上記のように、複数の著書に分散して書いていたのですが、
あらためて整理する機会を設けたいものと考えております。
ややこしい話で申し訳ありません。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
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