ヘリコニア談話室ログ(20071)




シーバリー・クイン  投稿者:管理人  投稿日: 129()225711

  引用

 

 

論創社のシーバリー・クインが出たんですね。土田さんのマイミク日記で知りました。
で、ネット書店を覗いてみたら……なんか私の想像していたのと違うみたい。[bk1]

「オカルト界のシャーロック・ホームズの異名をとるジュール・ド・グランダンの傑作選集」??

つまりはカーナッキとかサイレンスみたいなのかしらん。
うーむ、私が読みたいのは「道」のようなヒロイックファンタジー(歴史ファンタジー?)なんですけどね。そういうのはクインの主流ではないのかな。

 




「哲学の余白」  投稿者:管理人  投稿日: 128()21007

  引用

 

 

木田元『哲学の余白』(新書館、00)、読了。

SFとはなにか、翻訳はいかにあるべきか、について、とても示唆的なエッセイ集でした(>勝手読みですけど(^^;)。
感想をチャチャヤン気分に→http://wave.ap.teacup.com/kumagoro/156.html

安眠練炭さんがファントム&ダークネスを取り上げて下さってます→もうひとつの楽園
「面白かった」とのことで、よかったよかった(^^)
この「もうひとつの楽園」とは、現状、児童文学に包摂されてしまっているかもしれませんが、やっぱりそのなかのジュヴナイルに相当する部分ではないかと思いました。F&Dは児童文学というよりもジュヴナイルという方がしっくりするように思います(^^;。

 




藤野恵美さんの次の新作  投稿者:管理人  投稿日: 126()20092

  引用  編集済

 

 

『紫鳳伝』に引き続き、藤野恵美さんの新刊が出るようです。

 『ハルさん』

おお、なんと東京創元社
ミステリフロンティア!!

 ふうちゃんの結婚式の日、お父さんのハルさんは思い出す、彼女の成長を柔らかく彩った5つの謎を。
 児童文学の新鋭が、人形作家の父と日々成長する娘の姿を優しく綴った快作。


うーむ粗筋を読むと、加納朋子風な感じなんでしょうか(^^;
とはいえ法月綸太郎をこよなく敬愛される藤野さんだけに、案外ガチガチの本格作品なのかもしれませんよ。
ともあれ藤野さんが一番書きたかった分野に、ようやくたどり着いたのではないでしょうか(^^) 楽しみです。2月発売予定。

 




藤野恵美さんの新作  投稿者:管理人  投稿日: 125()212311

  引用

 

 

藤野恵美さんの新作が出ましたので、お知らせします。
『紫鳳伝 王殺しの刀(トクマノベルズEDGE)

  ここは仰の国。
  王の徳が失われ、世は乱れはじめていた。
  紫鳳は、「王を殺す刀」を作ったという罪を着せられ殺された父母の仇を討つために、
  女であることを隠し、流浪の旅を続けていた。
  そして、いつしか「絶命殺」と恐れられる暗殺者となっていた。
  ある日、幼き頃の知人、戚世震という老人に再会するが、そこには盗賊の黒飛爪の姿が…。


という粗筋をみると、どうやら中華ファンタジーのようです。
しかも「王の徳が失われ、世は乱れはじめていた」という出だしから想像するに、構造論的異世界ファンタジーの要素もありそうで、これは面白そうです(^^)

それにしても中華ファンタジーですか! 幅広いですねえ。何でも書けちゃうんでしょうね。先天的ストーリーテラーなんだと思います(^^)。
トクマノベルズEDGEって初めて知りましたが、昔のMIOの再現版なんでしょうか。つまりYAですな。本書は、藤野さんがいよいよ満を持して児童文学の世界からヤングアダルト分野へ本格進出を開始する、最初の橋頭堡というべき作品なのではないでしょうか。これは見逃せません(^^)
amazon bk1

 

 

 

 

(管理人「先天的ストーリーテラー」は変ですね。
「天性のストーリーテラー」に訂正します(汗)

 




香具師  投稿者:管理人  投稿日: 125()005437

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たまたま「ハケンの品格」というテレビドラマを観ていたら、マグロ解体ショーの神様ツネさんというのが出て来た。解体ショーでマグロを売りまくる実演販売の達人。

それを観て思い出したのが、私がスーパーに勤めていたときにお世話になったエバラ食品の専属実演販売のおじさんで(名前を忘れちゃったなあ)、この人が来ると(だいたい土、日の二日間)何の変哲もない焼肉のタレをとんでもなく売りさばいてくれるのだ。
この人にはなぜか可愛がってもらった。(ツネさんと同じで)引く手あまたでスケジュールが詰まっているんだが、私がお願いすると必ず調整して来てくれた。転勤で小さな(販売力の小さな)店に変わっても、変わらず来てくれたものだ。

ところでなぜ売れるのか見ていると、要は香具師なんですな。面白おかしい話術で客をひきつけ、いつの間にか買わせてしまうのだ。それも二本も三本も、お客さんそんなにタレ使うんですかと思うくらい(^^; いわゆる無理売り、押し付け販売になるんだろうけれど、苦情なんか来ない。話術を楽しんでそれで納得して買うから、あとで冷静に戻っても、まあいいかと苦笑いするだけなんだろうなと想像されるわけです。

ドラマではツネさんは骨折して実演できなくなり、代わりに篠原涼子が助っ人で実演販売するんだけど、やはり口上の話術で売りつけていた。なるほど。エバラのおじさんと同じ。結局は香具師の押し付け販売なんだよね(どうでもいいけど、女がマグロの解体を何十本も(体力的に)できるはずがなく、リアリティなんか端から気にしてないのはいくらなんでも安易過ぎると思うんだけど、それを言い出したらこのドラマは成立しない(^^ゞ)

部署替えで一般食品を離れ、そのうちスーパー自体を辞めてしまったので、もう20年ほど前の話になるなあ。「ハケンの品格」で長い間忘れていた(ひどい話ですな)おじさんのことを思い出してしまった。20年前で既に50代後半だった筈で、一緒に昼飯を食べてたら心臓が悪いとかで薬を飲んでいた。そろそろ引退したいんだが辞めさせてもらえない、エバラに殺される、と言っていたのが思い出される。今もご健在なのかなあ。

 




「名張まちなかナビ」  投稿者:管理人  投稿日: 124()21512

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帰宅したら、三重県立名張高校から封筒が届いていました。
何事ならんと封を開けてみると、「名張まちなかナビ」という三つ折りパンフレットが入っていた。
おお、これは昨日名張人外境で紹介されていた、名張高校マスコミ論受講生の卒業制作(?)ではありませんか→こちらに内容紹介の動画あり。

いやー洗練されていますねえ! 驚きました。これはもうプロの制作会社の作品と比べても全く遜色がありません。少なくとも高校生の制作品とはとても思えないスマートさですな。下の画像と比べていただきたい。下の画像は何を隠そう私が所属した大阪府立市岡高校SFサークルの会誌なのですが、同じ3年生の制作作品なのにこの懸隔は何なんでしょうか(汗)
内容も充実しています。「ナビゲーターは乱歩です」とのサブタイトルどおり乱歩の足跡をたどるかたちで名張の町が紹介されているのもアイデアで、洒落ています(>いやまあ生徒たちの中先生へのヨイショもあるかも(^^;)。
このパンフレットを片手に名張のまちなかを散策してみたくなりました。

お送り下さった名張高校マスコミ論受講生のみなさまと中先生にお礼申し上げます。

 




オリゴ党公演  投稿者:管理人  投稿日: 121()230133

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オリゴ党第23回公演『虫のなんたるか』(作・演出/岩橋貞典、於TORII HALL)を観て来ました。
20分ほど遅刻してしまったので不完全ですが、感想をチャチャヤン気分に掲載。

アポロの喜久屋書店でオールディスの新刊を購入。新刊といっても70年代の作品なんですね。
あ、SFM立ち読みするのを忘れた。最近はついに海外作品のセレクションまで悪くなってきて、本当にSFMに対して興味がなくなってしまいました。

そうそう、戎橋通りを通ったら不二家は営業していました。店内までは覗かなかったので人の入りは不明ですが(^^;

水谷千秋『謎の豪族 蘇我氏』(文春新書、06)読了。

 




Re: ヤフー・オークション  投稿者:管理人  投稿日: 120()201258

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大橋さん

でも入札履歴をよく見たら、二人の入札者が吊り上げ合いしているだけですね。
バカは二人だけとわかってホッとしました(^^;

 




ヤフー・オークション  投稿者:大橋  投稿日: 120()094158

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すげ〜。私も考えようかしら・・・・。ウソ、ウソ・・・。

 




Re: 「幻影城の時代」の紹介記事  投稿者:管理人  投稿日: 119()203431

  引用

 

 

読売毎日につづいて朝日にも。
これで三大紙制覇ですね! 次は日経でしょうか、産経でしょうか(^^;

それはそうと、ヤフー・オークションで高値だそうですが、あせって入札する連中はバカとしか思えませんね。残少とはいえまだ市場に流通している商品ですし、ちょっと待ってれば増刷かかるに違いないんですから。
大体もし増刷しないんであれば、すでにその旨を版元が告知していない筈がないでしょう。

しかしそれにしても、出品したヤツは許せんなあ。一体何のために「幻影城の時代」を購入したのかね。この雑誌自体が寄稿者の(金銭抜きの)善意で出来上がっているものなのに・・・それで小遣い稼ぎをしようなんて、探偵小説ファンの風上にもおけません。いやまあ、探偵小説ファンでもなんでもないハイエナの仲間なんでしょう、と書くとハイエナに対して失礼か(ーー;

 




「虫のなんたるか」  投稿者:管理人  投稿日: 118()202452

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わ、気がつけばオリゴ党の公演、今週の土日ではないですか!

ということでオリゴ党第23回公演(結成15周年記念企画)『虫のなんたるか』のお知らせです。

『虫のなんたるか』
           作・演出 岩橋貞則

日時 1月20日(土)15:30〜/19:00〜
    1月21日(日)13:00〜/17:00〜
場所 トリイホール地図
前売2300円 当日2500円

詳細・問合せ先はオリゴ党HPでご確認下さい。


「ちょっと理系な冒険芝居」とのことで、楽しみです(^^)
私は土曜19;00〜か、日曜13:00〜のステージか、どちらかに行くと思います。宜しく>岩橋さま

 




Re: 「幻影城の時代」の紹介記事  投稿者:管理人  投稿日: 117()202217

  引用

 

 

堀さん
そういえば歌之助さんの遺稿集も増刷されたんでしたね。
たしかに図書館が関心を示すとなりますと、これはすごいことになりますね。一体日本に公共図書館ってどれくらいあるんでしょうか。
各市に一館あると仮定しましょう。ここでざっと数え上げたところ、日本には市が770余あるようです。つまり市立図書館数は約770館となります。
これに都道府県立図書館がやはり1館ずつあるとして、1都1道2府43県で47館。これだけですでに800館を越えてしまいます。加えて町立もあれば区立もありますし、大学の図書館もあります。
とりあえず800館に限定しても、そのうちの半数の図書館が購入を決めるだけで、実に400部!
「幻影城の時代」が初刷り何部だったのか知りませんが、聞くところによると論創社ミステリは1000部だそうですから、それを上回らないとしましても、800部刷ったとしても半分は図書館向けで消化できてしまいそうです。これならば増刷しても十分捌けてしまえそうですね(ちょっと計算甘いでしょうか(^^;)。

「幻影城の時代」は、商業出版ではない(マスではない)新しいカタチの(ネットを巻込んだ)出版形態のモデルケースになるのではないでしょうか。売れない特殊SFの読者としましては、応援しないではいられません(^^;

 




Re: 「幻影城の時代」の紹介記事  投稿者:堀 晃  投稿日: 116()22169

  引用

 

 

いいことですね。
ぼくが委員数名と先代・歌之助の遺稿集『飲む前は律儀と遠慮の人なのに』を出したときも、自費出版ですが、数紙が好意的に紹介してくれました。
と、ジュンクドー、旭屋から電話あり、記事を持って取り寄せてくれと店に来られた客があり、結果として、こちらからお願いするのではなく、向こうからの依頼で店頭に並べてもらうことになりました。
在庫あっての話なんですが。
電話メール、色々ありまっせ。図書館からも必ずきます。

 




「幻影城の時代」の紹介記事  投稿者:管理人  投稿日: 116()19515

  引用

 

 

新聞各紙に出始めましたね読売新聞(1/15)毎日新聞(1/15)

版元(?)在庫切れだというのに、一体どう対処するんでしょ(^^ゞ

 




アリス・コルトレーン逝去  投稿者:管理人  投稿日: 115()214147

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http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/fu/news/20070115k0000e060066000c.html
「エクスプレッション」あたりのジョン・コルトレーンは、(狂熱を併せ持ちつつも)もはや解脱しきった宗教的といって過言でない荘厳な音になっていましたけど、それをうしろから支えるアリスの、寄せては返す波のゆらぎのようなピアノは、トレーンにこれ以上もなく一体化していて、本当に素晴らしかったです。合掌。

本多さん
このような過疎地にすばらしい探偵小説論、中井英夫論のご投稿、身に余る光栄です。ありがとうございました。
私は「虚無への供物」に、「事実」の集積の果てに、いつのまにか「反世界」が現前しているというとんでもない構築の精緻さに、まず「センス・オブ・ワンダー」を感じたのでしたが、本多さんの投稿を読ませていただき、そのような形式性の先にある内的なもの、「虚無」を書かないではいられなかった中井の、切迫した、抜き差しならない何かについては、まだよく読めていないかもと感じました。

とはいえ本多さんがおっしゃるように、中井にとってミステリが、
>彼の文学的野心が達成できる最良の器
として認識されていたのは間違いなく、中井はまさにミステリを「自覚的」に「使用」していたのだといえます。その結果、「虚無」は(ミステリを用いて構築された)「アンチ・ミステリ」たりえたのでした。

このような、ミステリを対象化してとらえる視線が中井を、爾余の探偵小説プロパー作家から隔てるところですね。けだし一般の探偵小説家にとって、ミステリ(探偵小説)は空気のようなものなのであって、自己と未分化なまま対象化されずに自己目的化されてしまっているように思われます。彼が探偵小説を書くのは、呼吸するのと同じで、そこに「何故」はないのです。「そこに山があるから登る」なんです。この辺が中井英夫と違う点です。

自己から世界を分節してはじめて人は大人になるのだとしたら、探偵小説としてのミステリは、やはり「大人」になる以前の「小説」なんですよね(良くも悪くも)。だからといって「おれは良識ある大人だ」と勘違いしている佐野洋的推理小説が面白いとは思いません(佐野洋は面白いですよ。佐野洋に代表される高所から見下ろした常識まみれの推理小説一般のはなしです)。でも時として私は、そのような探偵小説の、自他未分化な幼稚さに、ある「イタさ」を感じてしまうんですよね。

小栗の「完全犯罪」を読み直したんですが、機械トリックを真剣に検討しているくだりは苦痛でしたが、ラストが作品を最終的に引き締めていると感じました。その感想にわれながら探偵小説に対するアンビバレンツがはしなくも浮かび上がっていて苦笑してしまいました。

 




Re: 『幻影城の時代』在庫払底!  投稿者:本多正一  投稿日: 115()011752

  引用

 

 

堀晃さま
 はじめまして。ご高名はかねがね存じ上げておりました。『幻影城の時代』ご購入くださり、ありがとうございます。薔薇十字社の『定本三島由紀夫書誌』は島崎氏の労作として名高いのですが、これまで島崎博という書誌学者、編集者について正面から取り上げた出版物は皆無です。この『幻影城の時代』をきっかけに氏の再評価を期待したいと思います。
 今後ともどうかよろしくお願い申し上げます。

O熊さま
 私見によれば、ミステリー、ことに本格探偵小説は、始祖ポオ以来、単独者の文芸という宿命を負っており、本質的に遊戯文学、本来的 に“成熟”という概念とは相容れない文芸ジャンルではないかと思います。作者がすべてを計算する“推理小説”は自ずと限界が生じます。
 ただ、もしやすると作家たちによるその限界への挑戦、成熟へのやみがたい情熱、葛藤と止揚こそがミステリーを現在まで発展させてきたダイナミズムの要因なのかもしれません。

 中井英夫が『虚無への供物』をミステリーというカテゴリーのなかで構築したのは、推理小説という一種の戯作文芸のなかでこそ可能な「読み」の可能性に賭けたためではないかと思います。おそらく中井英夫はその生涯を通じて、書いている主体(中井英夫)が「まだ」生きているということに捕われており(メインテーマ=恥)、書かれたものが自分の真実の声、真の投企なのかという自責の念に苛まれていたのではないかと思うのです。
 『虚無への供物』は終章で、意外な人物に“あなたが犯人だ”と問いかけますが、その意味も、私たち読者の解釈にゆだねられています。そのようなミステリー小説こそ、彼の文学的野心が達成できる最良の器だったのだと思います。作品世界を支える文体の問題はパラレルでもあるのでしょうが、個人的には、中井英夫が同性愛者であったこと(愛の可能性の単独者としての宿命)が大きいと思います。

http://members.at.infoseek.co.jp/tanteisakka/

 




「明日を越える旅」  投稿者:管理人  投稿日: 114()194425

  引用

 

 

ロバート・シェクリイ『明日を越える旅』宇野利泰訳(ハヤカワSFシリーズ、65)チャチャヤン気分に掲載しました。

 




Re: 『幻影城の時代』在庫払底!  投稿者:管理人  投稿日: 114()14256

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大阪在住の堀晃さま(^^)

お知らせありがとうございます。
ともあれ無事入手なさったとのことで、おめでとうございます。
しかし、そうですかブックファースト(10冊)も売り切れてましたですか。未入手の方はお急ぎ下さい(^^; もっとも増刷がありそうな気配もしますけど、すぐにという訳にはいかないでしょうから。

さて堀さんもブログにお書きになっていますが、一種「時代の証人」に訊くといった面白さが島崎インタビューにはあって興味深かったです。
何度も書いていますが、SFに於いてもこのような企画はどんどん(複数、いろんな角度から)なされてほしいんですけどねえ。

「紀伊国古墳空白期と武内宿禰」をチャチャヤン気分に掲載しました。

 




Re: 『幻影城の時代』在庫払底!  投稿者:堀 晃  投稿日: 113()211011

  引用

 

 

大阪在住の者ですが、あわてて出かけて、「Book 1st」になし、光国屋で入手しました。
光国屋には5冊ありました。今は(たぶん)4冊。
インタビューから読み始めましたが、島崎氏が三島書誌に関わってられたことを初めて知りました。
安藤武の「日録」確認、確かに1970年11月3日13時5分に三島邸を訪問されてるのですね。
その他、気になること色々。
ともかく入手できて一安心です。

 




Re: 2分割  投稿者:管理人  投稿日: 113()194353

  引用

 

 

>  ならば!

マイッタ(^^;

ところで、三大奇書と括られがちですが「虚無への供物」は他の二篇(あるいは爾余の探偵小説)とは截然と違うところがあり、それは文体(⊃文章)に自覚的であるか否かという点ですね。
もちろん、佐野洋的「僕らの」エンタメ文体が成熟しているとも洗練されているともちっとも思いませんが、かといって「無自覚」な文体を許容するものではありません。

文体は作品世界と対応関係を結んでいなければならないのであって、そのような関係性に自覚的であることがまず作家には要求されます。その結果として作品が佶屈した晦渋なスタイルによって現前されたんだったら、それはオッケーなんです(「虚無」はぜんぜん晦渋ではありませんが、作品世界が文体によって支えられているのは読めば明らかですよね)。

しかしながら爾余の探偵小説は、一般的にいってそのような自覚的な文体であるとはとても思えません(私が読んでいるのは高々知れていますが)。巽さんが書いておられるように、探偵小説は(プラスマイナス含めた)若さによって担われており、文体に対する無自覚もその契機のひとつなのかもしれませんが、やはり読み続けていると飽きてきます。だからといって佐野のように「僕ら」の文体にせよとは思いません。よけいに作品世界とそぐわなくなってしまいます。
そうではなくて、「虚無」のように、「僕ら」とは逆向きのベクトルへの「自覚的」な文体が、本当は必要だったのだと思います。私は新本格もしばらく読みましたけど、結局飽きてしまいました(京極まで。森博嗣以降は未読)。

 





2分割  投稿者:本多正一  投稿日: 113()140748

  引用

 

 

 ならば!

http://members.at.infoseek.co.jp/tanteisakka/

 




3分割  投稿者:管理人  投稿日: 112()195918

  引用

 

 

こんな風に(^^ゞ
  ↓

 




Re: 『幻影城の時代』在庫払底!  投稿者:本多正一  投稿日: 111()230746

  引用

 

 

> おおっ!
>
> 昔スーパーで野菜を担当していた時、急に冷え込んで、どう考えても昼過ぎにハクサイが売切れてしまうのです。で、少しでも品切れを引き伸ばそうと、玉売りを回収して半切り、4分切りにやり直すのですが、それでもどんどん売り場から商品が消えていく。当然客は必要なだけ買うので、4つ切りにしたって2パックでも3パックでも買っていくだけの話で、結局は同じことなんです。
> そのときの焦燥感、やるせなさ、上司がいつ怒鳴り込んでくるかという恐怖感たるや……今でも夢に出てくる位なんですが、さしづめ今の本多さんの心境も同じなのではないかと(^^;

 あまりにも的を得た絶妙な比喩に絶句いたしました。
 そうか、四つ切りにすればいいのか。。。(^^;)

http://members.at.infoseek.co.jp/tanteisakka/

 




Re:Re: 『幻影城の時代』在庫払底!  投稿者:管理人  投稿日: 111()214438

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>  たったいま入った情報です。『幻影城の時代』、『毎日新聞』の
> 夕刊でも15日か16日に紹介記事が出るようです。お知らせまで。

おおっ!

昔スーパーで野菜を担当していた時、急に冷え込んで、どう考えても昼過ぎにハクサイが売切れてしまうのです。で、少しでも品切れを引き伸ばそうと、玉売りを回収して半切り、4分切りにやり直すのですが、それでもどんどん売り場から商品が消えていく。当然客は必要なだけ買うので、4つ切りにしたって2パックでも3パックでも買っていくだけの話で、結局は同じことなんです。
そのときの焦燥感、やるせなさ、上司がいつ怒鳴り込んでくるかという恐怖感たるや……今でも夢に出てくる位なんですが、さしづめ今の本多さんの心境も同じなのではないかと(^^;

これはもはや増刷するしかないでしょう!(>無責任(^^;)

 




Re: 『幻影城の時代』在庫払底!  投稿者:本多正一  投稿日: 111()194840

  引用

 

 

 たったいま入った情報です。『幻影城の時代』、『毎日新聞』の夕刊でも15日か16日に紹介記事が出るようです。お知らせまで。

http://members.at.infoseek.co.jp/tanteisakka/

 




Re: 『幻影城の時代』在庫払底!  投稿者:管理人  投稿日: 111()191018

  引用

 

 

通販分が売り切れたということですね。これは喜んでいいのか悲しんでいいのか、いややはり喜ぶべきことですよね!
大体わが経験からも、同人誌って出すたびに在庫の山が増えていくというイメージしかないので、これはもう、いかに「幻影城の時代」の内容がすぐれているかの証左であると思います。刷り部数の決定は本当に難しいですが、まずはおめでとうございます(ただ本多さんの原稿、校正指示がそのまま印刷されてしまうミスが残ったのは残念でした(^^;)。

あとは書店在庫分とのことですが、私が購入したのはブックファースト梅田店で、最初ぜんぜん見つからず、雑誌コーナーにもミステリーのコーナーにもなく、結局店員の若い女性に尋ねて探してもらいましたところ、文芸批評書を集めたコーナーに平積みされていました。ビニ本みたいにシュリンクされていました。オッサン何買うねん、とその店員の目が語っているようで、非常に恥かしい思いをいたしました(なのでわざわざシュリンク破ってカバーをつけてもらいましたです。自意識過剰であります(^^ゞ)。

大阪で扱っている新刊書店はここだけとのことですので、これから購入される方は、ブックファースト梅田店の文芸批評書コーナーのビ二本を目印にお探しください(ただし梅田店への入荷は10冊らしいので、早く買いに行かないと売切れてしまうと思われます、為念)。

ということで、今年もどうぞよろしくお願い致します>本多さん。

 




『幻影城の時代』在庫払底!  投稿者:本多正一  投稿日: 111()031837

  引用

 

 

O熊さま
 お世話になってます。今年もどうかよろしくお願いいたします。
 『幻影城の時代』ですが、スタッフで確保していた在庫が底を尽きました。今後はホームページに掲載されている各新刊書店、古書店の店頭でご購入していただくしかないようです。本日、読売新聞の取材を受け、来週早々には記事が掲載されるはずなのですが。。。
 ご購入希望のみなさまはお早めに各書店へ御連絡をお願いします。

http://members.at.infoseek.co.jp/tanteisakka/

 




幻影城変換  投稿者:管理人  投稿日: 110()202819

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子供のころ、ミステリーの読書は常にアンビバレンツな気持ちにさせられました。
それはどういうことかといいますと、発端の奇怪な謎にわくわくした気持ちが、最終的に奇怪でもなんでもない明快な解決に至って、みるみるしぼんでしまうからでした。

「ドラゴン殺人事件」はその典型的事例でした。極端な例すぎますか(笑)
中学生の私がそのときどう感じたのか、定かには思い出せませんが、狐につままれたようなフシギな気持ちで本を置いたと思います。その、当時の気持ちを今なら「違うねん、そんな結末やないねん」と本を投げつけたかったんだと明快に解説できます。

一方「髑髏城」はことのほか気に入っていました。今思い出せばなんとも子供っぽいトリックで、笑うしかないのですが、中学生には実にわくわくする設定(かつ結末)だったわけです。
つまり当時はいろんな意味で「未熟」だったのです。だからクイーンよりもヴァン・ダインのほうが好みでしたし、いちばん気に入ったのはそのようなわけでカーでした。逆にクロフツはさっぱりわからなかった。

もちろん今ではミステリの論理的に解明されるストーリー「も」楽しめます。つまり私は成長し「成熟」してしまったようです。しかし我々の上の世代(佐野洋の世代)のように、そんな楽しみ方は恥かしいことだと感じることはもはやなかった。佐野洋にとっては卒業するものである或る感性を、私たちは未だに持ち続けているようです。

実は戦前の探偵小説と呼ばれる一群のミステリ小説には(本格も変格も関係なく、乱歩でさえも)かかる「未熟なひとりよがり」や、ある種「洗練」とは対極のごつごつゴテゴテした「過剰さ」が、実に作品の魅力の大きな要素になっているのです。しかしそれは「成熟」したところから振り返ると、たしかに佐野洋のような見解に収斂してしまうのです。

その意味で「幻影城」を支えたのが10代20代の若者だったというのは納得できます。そうして彼らは「未熟」であることを契機とする面白さを、卒業する必要はないのだと気づきます。それを教えたのがある意味「幻影城」だったわけですが、大きくは巽さんが述べているように、「地すべり的に発想の基盤が変わってしまった」。すなわちパラダイムシフト。「認識系の台座」(エピステーメー)の変換が70年代に起こったということ。もちろん70年代SFの隆盛もかかるパラダイムシフトの一連の流れのひとつとして捉えるべきでしょう。

 




Re: 幻影城の時代にオマージュ  投稿者:管理人  投稿日: 110()031459

  引用

 

 

大橋さん
そうですね。不思議ではありませんが、そのような人たちは「幻影城」(が作り出した状況)がなければ転向していなかったのではないでしょうか。
一方で創刊号がSF特集でがっかりした云々と言っている方が何人かおられますよね。
前者の代表として芦辺さん、後者の代表として有栖川さんの名前を挙げてみますと、「幻影城が存在せず、その結果探偵小説復活のムーブメントが起こらなかった別のパラレルワールド」を想定するならば、その世界の有栖川さんはやはり「推理小説」作家になっているでしょうけど、芦辺さんはどうかなあ、ひょっとしてSF作家になっているのではないでしょうか(^^; そんな気がしないでもありません。

それにしても当時のSFマガジンのラインナップは壮観という他ありませんね。コピペしながら、ああ読み返したいなあ、しまった捨てるんじゃなかった、と後悔しきりでありました(^^;

 




幻影城の時代にオマージュ  投稿者:大橋  投稿日: 1 9()21344

  引用

 

 

〈幻影城の時代〉にオマージュを寄せている多くの方はミステリー畑なので、SFからミステリーに転向したとしても不思議ではないように思います。依頼されても想い入れのない方は執筆しなかっただろうし。ちなみに私は依頼されたのが嬉しくて書いてしまいました(恥)。
〈幻影城〉が刊行されていた時代というのは、〈SFマガジン〉は表紙を取ってみても角田純男、佐治嘉隆のコンテンポラリーなイラストから、加藤直之の描く「これぞSF」へと進化していく過程にありました。まさにSFが爆発していた時代です。その時代に逆に低迷していた探偵小説の専門誌を出したわけですね。だからこそコアなファンが飛びついたのかもしれません。
つまり今、ミステリーブームの中でコテコテのSF専門誌を出せば、コアなSFファンが飛びつくだろうと思うのですが、やはり同じようにすぐに廃刊になるに思います。

 




ロマンと事実  投稿者:管理人  投稿日: 1 8()22514

  引用  編集済

 

 

オロモルフ先生が掲示板で、平成に入ってからの考古学の進展がいかに古代史の常識を変えてしまったか(「猛威」と形容されています)を書いておられます。
そうなんですよね。私の古代史の知識はほとんど1980年代で止まってしまっているのですが、当時は吉野ヶ里が発掘されたりでまさに九州説にほぼ決まりという雰囲気だったように記憶しております。
で、その後10年以上古代史とは縁のない生活をしていたのですが、ある日ふと帰って来て見れば、なんと世は「大和説」の時代になっているではありませんか。びっくりしたものでした。その「ひっくり返し」をもたらしたのが考古学の進展だったのですね。
うーむ、ほんとうはちょっと本気になって勉強し直すべきなんですが、問題は私自身の(80年代までの知識で構成した)妄想古代史が既に出来上がっていることなのです。今更、せっかく10年ほどかけて構築したそれを、自分でぶちこわすのもなんだかなあ、と感じてしまうのです。フィクション・ロマンと事実は別なんだから、両立できるはずなのかもしれませんが、なかなか事実を受け入れる気持ちになれないのです。

 




チャチャヤン気分に  投稿者:管理人  投稿日: 1 8()034546

  引用

 

 

『幻影城の時代』の感想を掲載しました。

 




幻影城vsSFマガジン(下)  投稿者:管理人  投稿日: 1 7()13296

  引用  編集済

 

 

<承前>

S-Fマガジン(S-F Magazine)1977/2 No.219 総力特集・これがSFだ!
「消滅の光輪 -Part 13」 眉村卓(Taku Mayumura)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1977/3 No.220 特集:ようこそクラーク
「消滅の光輪 -Part 14」 眉村卓(Taku Mayumura)
「太陽風交点」 堀晃(Akira Hori)
「朝日のようにさわやかに」 鈴木いづみ(Izumi Suzuki)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1977/4 No.221 スタニスワフ・レム特集
「消滅の光輪 -Part 15」 眉村卓(Taku Mayumura)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1977/5 No.222
「消滅の光輪 -Part 16」 眉村卓(Taku Mayumura)
「建売住宅温泉峡」 かんべむさし(Musashi Kambe)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1977/6 No.223 戦争SF特集!
「消滅の光輪 -Part 17」 眉村卓(Taku Mayumura)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1977/7 No.224 日本作家特集! 七月増大号
「アメリカの壁」 小松左京(Sakyo Komatsu)
「蛍(ほたる)」 石川喬司(Takashi Ishikawa)
「白き神々の座にて」 田中光二(Koji Tanaka)
「コルクの部屋からなぜ逃げる」 山田正紀(Masaki Yamada)
「ニコルスキーの空間」 荒巻義雄(Yoshio Aramaki)
「女と女の世の中」 鈴木いづみ(Izumi Suzuki)
「大正三年十一月十六日」 横田順彌(Junya Yokota)
「来たりて破壊するもの」 鏡明(Akira Kagami)
「免許コンサルタント」 豊田有恒(Aritsune Toyota)
「パラダイスキノボリヘビ -続街の博物誌」 河野典生(Tensei Kohno)
「上下左右」 筒井康隆(Yasutaka Tsutsui)
「出勤」 星新一(Shin'ichi Hoshi)
「みな殺しの歌が聞こえる」 矢野徹(Tetsu Yano)
「ファンタジア領」 山尾悠子(Yuko Yamao)
「迷宮の風」 堀晃(Akira Hori)
「ケルベルス嵐の日」 今日泊亜蘭(Aran Kyodomari)
「リモートセンシング」 野田昌宏(Masahiro Noda)
「天国の飲み物」 高斎正(Tadashi Kosai)
「ブラックホール惑星」 石原藤夫(Fujio Ishihara)
「消滅の光輪 -Part 18」 眉村卓(Taku Mayumura)
「わがホモンクルス」 半村良(Ryo Hanmura)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1977/8 No.225 ハミルトン追悼特集!
「消滅の光輪 -Part 19」 眉村卓(Taku Mayumura)
「カメガルー・コート -1/3」 かんべむさし(Musashi Kambe)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1977/9 No.226 ネビュラ賞特集!
「消滅の光輪 -Part 20」 眉村卓(Taku Mayumura)
「カメガルー・コート -2/3」 かんべむさし(Musashi Kambe)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1977/10 No.227 ヒューゴー賞特集!
「消滅の光輪 -Part 21」 眉村卓(Taku Mayumura)
「バビロニア・ウェーブ」 堀晃(Akira Hori)
「関東大時震」 横田順彌(Junya Yokota)
「カメガルー・コート -3/3」 かんべむさし(Musashi Kambe)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1977/11 No.228
「消滅の光輪 -Part 22」 眉村卓(Taku Mayumura)
「続・関東大地震」 横田順彌(Junya Yokota)
「アイは死を越えない」 鈴木いづみ(Izumi Suzuki)
「海より来たりしもの -1/2」 鏡明(Akira Kagami)
「ワンス・アポン・ナ・サマータイム」 山尾悠子(Yuko Yamao)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1977/12 No.229 フランスSF特集
「宝石泥棒 -Part 1」 山田正紀(Masaki Yamada)
「ダイノサウルス作戦 -Part 1」 豊田有恒(Aritsune Toyota)
「海より来たりしもの -2/2」 鏡明(Akira Kagami)
「消滅の光輪 -Part 23」 眉村卓(Taku Mayumura)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1978/1 No.230
「消滅の光輪 -Part 24」 眉村卓(Taku Mayumura)
「宝石泥棒 -Part 2」 山田正紀(Masaki Yamada)
「ダイノサウルス作戦 -Part 2」 豊田有恒(Aritsune Toyota)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1978/2 No.231 創刊18周年記念特大号
「霧の中の村」 田中光二(Koji Tanaka)
「中継ステ*ション」 横田順彌(Junya Yokota)
「宝石泥棒 -Part 3」 山田正紀(Masaki Yamada)
「悪魔になれない」 鈴木いづみ(Izumi Suzuki)
「荒野に呼ぶ声」 矢野徹(Tetsu Yano)
「ホワイトホール惑星」 石原藤夫(Fujio Ishihara)
「ダイノサウルス作戦 -Part 3」 豊田有恒(Aritsune Toyota)
「棒」 石川喬司(Takashi Ishikawa)
「シメールの領地」 山尾悠子(Yuko Yamao)
「悪魔のホットライン」 堀龍之(Tatsuyuki Hori)&晃(Akira Hori)
「スーパーカーの幽霊」 高斎正(Tadashi Kosai)
「消滅の光輪 -Part 25」 眉村卓(Taku Mayumura)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1978/3 No.232
「眠りと旅の夢」 小松左京(Sakyo Komatsu)
「宝石泥棒 -Part 4」 山田正紀(Masaki Yamada)
「ダイノサウルス作戦 -Part 4」 豊田有恒(Aritsune Toyota)
「消滅の光輪 -Part 26」 眉村卓(Taku Mayumura)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1978/4 No.233
「フランケンシュタインの方程式」 梶尾真治(Shinji Kajio)→梶尾真治復活
「宝石泥棒 -Part 5」 山田正紀(Masaki Yamada)
「ダイノサウルス作戦 -Part 5」 豊田有恒(Aritsune Toyota)
「続・中継ステ*ション」 横田順彌(Junya Yokota)
「消滅の光輪 -Part 27」 眉村卓(Taku Mayumura)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1978/5 No.234
「梅田地下オデッセイ」 堀晃(Akira Hori)
「詩帆が去る夏」 梶尾真治(Shinji Kajio)
「ダイノサウルス作戦 -Part 6」 豊田有恒(Aritsune Toyota)
「サンバーン」 鏡明(Akira Kagami)
「消滅の光輪 -Part 28」 眉村卓(Taku Mayumura)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1978/6 No.235
「CARTOON MIX」 かんべむさし(Musashi Kambe)
「宝石泥棒 -Part 6」 山田正紀(Masaki Yamada)
「ダイノサウルス作戦 -Part 7」 豊田有恒(Aritsune Toyota)
「消滅の光輪 -Part 29」 眉村卓(Taku Mayumura)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1978/7 No.236
「耶路庭(えるにや)国異聞」 山尾悠子(Yuko Yamao)
「地球はプレインヨーグルト」 梶尾真治(Shinji Kajio)
「宝石泥棒 -Part 7」 山田正紀(Masaki Yamada)
「消滅の光輪 -Part 30」 眉村卓(Taku Mayumura)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1978/8 No.237
「地球の血 -Part 1」 鏡明(Akira Kagami)
「宝石泥棒 -Part 8」 山田正紀(Masaki Yamada)
「ダイノサウルス作戦 -Part 8 End」 豊田有恒(Aritsune Toyota)
「タイトル・マッチ」 鈴木いづみ(Izumi Suzuki)
「消滅の光輪 -Part 31」 眉村卓(Taku Mayumura)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1978/9 No.238
「反在士の鏡」 川又千秋(Chiaki Kawamata)
「宝石泥棒 -Part 9」 山田正紀(Masaki Yamada)
「地球の血 -Part 2」 鏡明(Akira Kagami)
「消滅の光輪 -Part 32」 眉村卓(Taku Mayumura)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1978/10 No.239 ヒューゴー/ネビュラ賞特集
「消滅の光輪 -Part 33 End」 眉村卓(Taku Mayumura)
「宝石泥棒 -Part 10」 山田正紀(Masaki Yamada)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1978/10X No.240 秋の小説フェスティバル
「都市化現象」 星新一(Shin'ichi Hoshi)
「暗黒洋(やみわだ)を越える者」 田中光二(Koji Tanaka)
「小惑星帯遊侠伝 龍一郎帰る」 横田順彌(Junya Yokota)
「消えた神の顔」 光瀬龍(Ryu Mitsuse)
「声 そして彼らの旅」 河野典生(Tensei Kohno)
「あくび多くして船…」 かんべむさし(Musashi Kambe)
「宇宙の戦死」 高千穂遙(Haruka Takachiho)
「カリフィヤの少年」 荒巻義雄(Yoshio Aramaki)
「骨折星雲」 堀晃(Akira Hori)
「契約」 鈴木いづみ(Izumi Suzuki)
「世界から言葉を引けば」 石川喬司(Takashi Ishikawa)
「瀧川鐘音無(たきのがわかねのおとなし)」 今日泊亜蘭(Aran Kyodomari)
「街の人名簿」 山尾悠子(Yuko Yamao)
「アンテナ惑星」 石原藤夫(Fujio Ishihara)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1978/11 No.241
「一万人のマラソン大会」 牧村高雄(Takao Makimura)
「窓のない家」 滝原満(Mitsuru Takihara)
「宝石泥棒 -Part 11」 山田正紀(Masaki Yamada)
「清太郎出初式」 梶尾真治(Shinji Kajio)
「北海の獅子王」 高千穂遙(Haruka Takachiho)
「反在士の罠」 川又千秋(Chiaki Kawamata)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1978/12 No.242 イギリスSF特集
「ケンタウロスの子守唄」 栗本薫(Kaoru Kurimoto)
「ざしきわらし」 牧村高雄(Takao Makimura)
「地球の血 -Part 3」 鏡明(Akira Kagami)
「少年のいる季節」 殿谷みな子(Minako Tonogai)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1979/1 No.243
「小惑星帯遊侠伝 龍一郎参上」 横田順彌(Junya Yokota)
「時空連続下半身」 梶尾真治(Shinji Kajio)
「銀仮面の館」 高千穂遙(Haruka Takachiho)
「宝石泥棒 -Part 12」 山田正紀(Masaki Yamada)
「巨人」 山尾悠子(Yuko Yamao)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1979/2 No.244 創刊19周年記念特大号 日本SF特集
「夢まかせ」 眉村卓(Taku Mayumura)
「アンドロメダ占星術」 堀晃(Akira Hori)
「たれながしそおらす」 かんべむさし(Musashi Kambe)
「ダーティペアの大冒険」 高千穂遙(Haruka Takachiho)
「さびしい奇術師」 梶尾真治(Shinji Kajio)
「河太郎帰化」 今日泊亜蘭(Aran Kyodomari)
「海神惑星」 石原藤夫(Fujio Ishihara)
「西キャナル市2703年」 光瀬龍(Ryu Mitsuse)
「虚人の領域」 川又千秋(Chiaki Kawamata)
「水の記憶」 鈴木いづみ(Izumi Suzuki)
「あるSF作家の一日」 豊田有恒(Aritsune Toyota)
「セイレーン」 栗本薫(Kaoru Kurimoto)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1979/3 No.245
「氷惑星の戦士」 栗本薫(Kaoru Kurimoto)
「頭上の脅威」 岬 兄悟(Keigo Misaki)
「プアプア」 森下一仁(Katsuhito Morishita)
「黒い呪術師」 高千穂遙(Haruka Takachiho)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1979/4 No.246
「小惑星帯遊侠伝 龍一郎、涙」 横田順彌(Junya Yokota)
「自分の背中に追いついた男」 伊東守男(Morio Ito)
「木犀と恋」 殿谷みな子(Minako Tonogai)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1979/5 No.247
「ロストワールド2 -Part 1」 田中光二(Koji Tanaka)
「超能力の結末」 岬 兄悟(Keigo Misaki)
「目覚めれればアイデア」 牧村高雄(Takao Makimura)
「宝石泥棒 -Part 13」 山田正紀(Masaki Yamada)
「豹頭の仮面 -Part 1」 栗本薫(Kaoru Kurimoto)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1979/6 No.248 ジョン・スラディック小特集
「梨湖という虚像」 梶尾真治(Shinji Kajio)
「ロストワールド2 -Part 2」 田中光二(Koji Tanaka)
「空間(あな)」 岬 兄悟(Keigo Misaki)
「宝石泥棒 -Part 14」 山田正紀(Masaki Yamada)
「豹頭の仮面 -Part 2」 栗本薫(Kaoru Kurimoto)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1979/7 No.249 第5回ハヤカワSFコンテスト入選発表
「火星人たちの前夜」 川又千秋(Chiaki Kawamata)
「ロストワールド2 -Part 3」 田中光二(Koji Tanaka)
「カクテルパーティ効果」 梶尾真治(Shinji Kajio)
「煙が目にしみる」 鈴木いづみ(Izumi Suzuki)
「宝石泥棒 -Part 15」 山田正紀(Masaki Yamada)
「若草の星」 森下一仁(Katsuhito Morishita)
「豹頭の仮面 -Part 3」 栗本薫(Kaoru Kurimoto)


なんと丁度かんべ(75/1初登場)・山田(74/7)効果で堀晃、ヨコジュン、カジシンらが復活を果たし、同世代の川又、森下、鏡、高千穂ら第2世代も出揃い、引き続く山尾、岬ら第3世代も登場しはじめ、当の幻影城からは栗本、滝原(田中文雄の復活)が参入、しかも第1世代もいまだ健在、という空前(絶後でした。今から思えば)の活況を呈していた時期に重なっているのです。
どう考えても質量とも比較にならないくらい勝っていると私には思われます(現在のSFMなんて足元にも及ばない陣容ですな)。
となると、考えられるのは、推理小説全盛で弾き出されていたある層をSFは吸収していたのだが、幻影城というイスラエルの建国でようやくその層が本貫の地へ戻ることができた、ということなのではないかと考えられます。

 




幻影城vsSFマガジン(上)  投稿者:管理人  投稿日: 1 7()13282

  引用  編集済

 

 

「幻影城の時代」を読んでいて、当時SFファンだったのが本誌の創刊で探偵小説ファンに宗旨替えしたと書かれている人が存外おられてちょっと意外でした。
当然[SFマガジン→幻影城]ということの筈で、この[1975/2 - 1979/7]という時期、SFは不調だったのかな、と調べてみました。

1)SFマガジン歴代編集長

福島正実 1960/2 - 1969/7
森優 1969/8 - 1974/4

長島良三 1974/5 - 1975/5
倉橋卓 1975/6 - 1977/8
早川浩 1977/9 - 1979/4

今岡清 1979/5 - 1991/9
阿部毅 1991/10 - 1996/10
塩澤快浩 1996/11 -


確かに森優が辞めてから今岡清が就任するまで、はっきりいってSF外からの人事で中継ぎ登板の感が強いですね。
しかし内容的にはどうか?

2)SFM75/2 - 79/7に掲載された日本人作家の小説をこのサイトから抜粋してみました。

S-Fマガジン(S-F Magazine)1975/2 No.195 総力特集・日本作家ベストセレクション
「お糸」 小松左京(Sakyo Komatsu)
「照り返しの丘」 眉村卓(Taku Mayumura)
「宇宙の呼び声」 松崎保美(Yasumi Matsuzaki)
「主婦と錬金術師」 荒巻義雄(Yoshio Aramaki)
「辻褄」 福島正実(Masami Fukushima)
「襲撃のメロディ -1/2」 山田正紀(Masaki Yamada)
「鳥類観察日記」 河野典生(Tensei Kohno)
「エーテル」 山野浩一(Koichi Yamano)
「ドラゴン・トレイル」 田中光二(Koji Tanaka)
「きょうという日」 星新一(Shin'ichi Hoshi)
「征東都督府 -Part 4」 光瀬龍(Ryu Mitsuse)
「逆上コンサルタント」 豊田有恒(Aritsune Toyota)
「円盤がいっぱい」 高斎正(Tadashi Kosai)
「折紙宇宙船の伝説」 矢野徹(Tetsu Yano)
「夜のバス」 石川喬司(Takashi Ishikawa)
「実力行使」 川田武(Takeshi Kawada)
「宇宙船『オロモルフ号』の挑戦」 石原藤夫(Fujio Ishihara)
「時間遡行機5号カプセル」 五代格(Kaku Godai)
「亜空間要塞の逆襲 -Part 1」 半村良(Ryo Hanmura)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1975/3 No.196 総展示:SF三大コンテスト アート部門入選作品 漫画・劇画部門入選作品
「亜空間要塞の逆襲 -Part 2」 半村良(Ryo Hanmura)
「襲撃のメロディ -2/2」 山田正紀(Masaki Yamada)
「コンピュータ時代」 石原藤夫(Fujio Ishihara)
「征東都督府 -Part 5」 光瀬龍(Ryu Mitsuse)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1975/4 No.197 新直木賞作家:半村良の世界
「亜空間要塞の逆襲 -Part 3」 半村良(Ryo Hanmura)
「過ちの日々に」 半村良(Ryo Hanmura)
「征東都督府 -Part 6」 光瀬龍(Ryu Mitsuse)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1975/5 No.198
「亜空間要塞の逆襲 -Part 4」 半村良(Ryo Hanmura)
「星空 -続街の博物誌」 河野典生(Tensei Kohno)
「征東都督府 -Part 7」 光瀬龍(Ryu Mitsuse)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1975/6 No.199
「亜空間要塞の逆襲 -Part 5」 半村良(Ryo Hanmura)
「征東都督府 -Part 8 End」 光瀬龍(Ryu Mitsuse)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1975/7 No.200 200号記念特別増大号
「ヴォミーサ」 小松左京(Sakyo Komatsu)
「扉のひらくとき -1/2」 眉村卓(Taku Mayumura)
「ドードー -続街の博物誌」 河野典生(Tensei Kohno)
「聖者と宇宙船の伝説」 矢野徹(Tetsu Yano)
「ストラルドブラグ惑星」 石原藤夫(Fujio Ishihara)
「美人コンサルタント」 豊田有恒(Aritsune Toyota)
「歩行者ジョニー」 高斎正(Tadashi Kosai)
「小説でてくたあ」 石川喬司(Takashi Ishikawa)
「謎の宇宙人UFO」 横田順彌(Junya Yokota)→ニューヨコジュン
「アマゾン・ゲーム」 山田正紀(Masaki Yamada)
「亜空間要塞の逆襲 -Part 6」 半村良(Ryo Hanmura)
「味覚」 星新一(Shin'ichi Hoshi)
「怒りの谷」 田中光二(Koji Tanaka)
「背(せな)で泣いてる」 かんべむさし(Musashi Kambe)→受賞第1作
「同窓会」 福島正実(Masami Fukushima)
「火星人の道(マーシャン・ロード)II」 光瀬龍(Ryu Mitsuse)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1975/8 No.201 201号記念増大号 〈特集〉ソ連作家最新作!
「虹 -続街の博物誌」 河野典生(Tensei Kohno)
「扉のひらくとき -2/2」 眉村卓(Taku Mayumura)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1975/9 No.202 ネビュラ賞特集!
「亜空間要塞の逆襲 -Part 7 End」 半村良(Ryo Hanmura)
「派遣軍還る -Part 1」 光瀬龍(Ryu Mitsuse)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1975/10 No.203 ヒューゴー賞特集!
「追いこされた時代」 かんべむさし(Musashi Kambe)
「ヒガンバナ -続街の博物誌」 河野典生(Tensei Kohno)
「ムムシュ王の墓」 今日泊亜蘭(Aran Kyodomari)
「派遣軍還る -Part 2」 光瀬龍(Ryu Mitsuse)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1975/11 No.204 女流作家特集!
「大いなる珊瑚礁の果て」 田中光二(Koji Tanaka)
「魔女見習い」 鈴木いづみ(Izumi Suzuki)
「仮面舞踏会」 山尾悠子(Yuko Yamao)
「派遣軍還る -Part 3」 光瀬龍(Ryu Mitsuse)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1975/12 No.205 クラシックSF特集
「サイコロ特攻隊」 かんべむさし(Musashi Kambe)
「アリゲーター -続街の博物誌」 河野典生(Tensei Kohno)
「派遣軍還る -Part 4」 光瀬龍(Ryu Mitsuse)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1976/1 No.206
「許されざる者」 田中光二(Koji Tanaka)
「ポンゴが来た」 五代格(Kaku Godai)
「地球軍独立戦闘隊」 山田正紀(Masaki Yamada)
「派遣軍還る -Part 5」 光瀬龍(Ryu Mitsuse)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1976/2 No.207 ハードSF特集!
「消滅の光輪 -Part 1」 眉村卓(Taku Mayumura)
「こぞの雪」 石川喬司(Takashi Ishikawa)
「情報惑星」 石原藤夫(Fujio Ishihara)
「暗黒星団」 堀晃(Akira Hori)→堀晃復活
「派遣軍還る -Part 6」 光瀬龍(Ryu Mitsuse)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1976/3 No.208 スタニスワフ・レム特集!
「わが谷は緑なりしか」 田中光二(Koji Tanaka)
「消滅の光輪 -Part 2」 眉村卓(Taku Mayumura)
「派遣軍還る -Part 7」 光瀬龍(Ryu Mitsuse)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1976/4 No.209
「消滅の光輪 -Part 3」 眉村卓(Taku Mayumura)
「マンドリル -続街の博物誌」 河野典生(Tensei Kohno)
「深森譚(しむしむたむ)」 今日泊亜蘭(Aran Kyodomari)
「まわる世間に」 かんべむさし(Musashi Kambe)
「かわいた風」 横田順彌(Junya Yokota)
「派遣軍還る -Part 8」 光瀬龍(Ryu Mitsuse)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1976/5 No.210
「吉原蛍珠天神(よしわらほたるてんじん)」 山田正紀(Masaki Yamada)
「消滅の光輪 -Part 4」 眉村卓(Taku Mayumura)
「派遣軍還る -Part 9」 光瀬龍(Ryu Mitsuse)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1976/6 No.211 宇宙のエロス
「消滅の光輪 -Part 5」 眉村卓(Taku Mayumura)
「派遣軍還る -Part 10 End」 光瀬龍(Ryu Mitsuse)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1976/7 No.212 日本作家特集 七月増大号
「過去への電話」 福島正実(Masami Fukushima)
「消滅の光輪 -Part 6」 眉村卓(Taku Mayumura)
「偽作「モンキー・レンチ」」 石原藤夫(Fujio Ishihara)
「汝(な)が魂を翼にゆだねよ」 田中光二(Koji Tanaka)
「姓名コンサルタント」 豊田有恒(Aritsune Toyota)
「飛行船ケネディ号の乗客」 高斎正(Tadashi Kosai)
「死造物主」 鏡明(Akira Kagami)
「学術研究助成金」 野田昌宏(Masahiro Noda)
「夢の棲む街」 山尾悠子(Yuko Yamao)
「衛門開眼の伝説」 矢野徹(Tetsu Yano
「終りの日」 福島正実(Masami Fukushima)
「ロマンチスト」 福島正実(Masami Fukushima)
「穴のなかの冒険」 石川喬司(Takashi Ishihara)
「最後の接触」 堀晃(Akira Hori)
「ポトラッチ戦史」 かんべむさし(Musashi Kambe)
「アレキサンドリヤ石」 荒巻義雄(Yoshio Aramaki)
「決戦!! スペース・オペラ」 横田順彌(Junya Yokota)
「あまいお話」 鈴木いづみ(Izumi Suzuki)
「非情の河」 山田正紀(Masaki Yamada)
「それは元禄十五年か、それとも十六年か」 光瀬龍(Ryu Mitsuse)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1976/8 No.213 ソビエト・クラシック
「消滅の光輪 -Part 7」 眉村卓(Taku Mayumura)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1976/9 No.214 ヒューゴー賞特集!
「消滅の光輪 -Part 8」 眉村卓(Taku Mayumura)
「バンヤン・ツリー -続街の博物誌」 河野典生(Tensei Kohno)
「離婚裁判」 鈴木いづみ(Izumi Suzuki)
「西征快心篇」 巌垣月洲
「消滅の光輪 -Part 9」 眉村卓(Taku Mayumura)
「月蝕」 山尾悠子(Yuko Yamao)
「水色の月」 石原藤夫(Fujio Ishihara)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1976/11 No.216
「消滅の光輪 -Part 10」 眉村卓(Taku Mayumura)
「わるい夢」 鈴木いづみ(Izumi Suzuki)
「宇宙船『オロモルフ号』の復活」 石原藤夫(Fujio Ishihara)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1976/12 No.217 冬の夜のファンタジイ
「消滅の光輪 -Part 11」 眉村卓(Taku Mayumura)
「遺蹟の声」 堀晃(Akira Hori)
「ムーンゲイト」 山尾悠子(Yuko Yamao)
「機器怪快譚」 横田順彌(Junya Yokota)
「綺幻燈玻璃繪噺(きねおらまびいどろえばなし)」 今日泊亜蘭(Aran Kyodomari)

S-Fマガジン(S-F Magazine)1977/1 No.218 特集:時間SF
「消滅の光輪 -Part 12」 眉村卓(Taku Mayumura)
「涙のヒットパレード」 鈴木いづみ(Izumi Suzuki)
「風流志道軒伝」 原作:平賀源内/翻案:横田順彌(Junya Yokota)
「飛加藤を斬れ」 光瀬龍(Ryu Mitsuse)


<つづく>

 




倭迹迹日百襲姫命  投稿者:管理人  投稿日: 1 6()18224

  引用  編集済

 

 

こちらでも何度か言及しているオロモルフ掲示板連載中の「卑弥呼と日本書紀」ですが、ここのところ崇神天皇の時代で、私がとりわけ興味を持っている時代なのでとても興味深く読んでいます。
崇神時代をオロモルフ博士はほぼ卑弥呼の時代に比定されています。私がずっと信用していたのは山本武夫の緻密な計算結果で、それによれば崇神天皇301年即位となり、60〜70年ずれますが、まあ近い(『日本書紀の新年代解読』學生社、79)。

そういう次第で、私自身は北九州に台与が君臨していた同時期に、大和を統べっていたのが崇神だったんだろう(そして台与を滅ぼしたのかも)と考えていたのですが、ここ数日のオロモルフ博士の推理は実に説得力があって、つい大和説にコロんでしまいそうです(^^;。

 倭迹迹日百襲姫命卑彌呼
 鍬入姫命⇒臺與

というのは、あまりに恣意的でテキトーすぎる漢語表記に感じますが、中国の史書が、音で聞き取った外国の地名や人の名前を漢字に移す際、実際に何の法則性もなく恣意的に切り取って短くしていたのは間違いなく、たとえば楼蘭はクロライナ(クロラインナ)という現地名の音訳なのだが(中公新書『楼蘭王国』、05)、頭音を採るのではなく真ん中の音を採っているのはいかにも異様ですが、実際そのような編集をした実例です。

その意味でヒミコがヤマトトトヒモモソヒメノミコトの尾音ヒメノミコト(遣使自身がヤマトトトヒモモソのヒメミコ、あるいは単にヤマト(邪馬台)のヒメミコといった可能性もあるのでは?)であるのに、トヨがトヨスキイリヒメノミコトの頭音なのは、従ってぜんぜん不自然ではないのです。

問題は書紀ではこのふたりが天皇であったとは読めないことですが、それについてもオロモルフ先生によれば「〈倭迹迹日百襲姫命〉が崇神天皇の直前に事実上の天皇――しかも最初に大和を平定した天皇――だったという仮説」があるようです(1/4投稿記事)。

 




Re: 毎度  投稿者:管理人  投稿日: 1 5()220242

  引用

 

 

柳生さん
お疲れさまでした。

> あんなにおしゃべりして笑ってたのに、何をしゃべったのか覚えてない
いや同感同感。昨日もこの掲示板に書き込もうとして、あれ何喋ったっけ?としばし考え込んでしまいました。

>(年のせい? お酒のせい?)
いや単に内容がなかっただけかも(^^;

> あすは、神戸北野天満神社をよろしく〜。
明日はちょっと難しいかもしれません。すみません。次回は屹度。
ご盛会を祈念しております!

 




毎度  投稿者:柳生真加  投稿日: 1 5()205820

  引用

 

 

こんばんは。
新年会、楽しかったです。が、あんなにおしゃべりして笑ってたのに、何をしゃべったのか覚えてないのがつらいところです。(年のせい? お酒のせい?)
「講談北野亭」告知をありがとうございます。大熊さんのおかげで、講談や落語を聞くようになりましたが、ライブで聞くと、より面白いものです。
あすは、神戸北野天満神社をよろしく〜。

 




新年会と講談北野亭  投稿者:管理人  投稿日: 1 4()182641

  引用  編集済

 

 

昨日は風の翼新年会。いつものメンバーといつものがんこ(と二次会は新阪急ホテルの北向かいのやぐら茶屋)で。
ブックファーストで下記「幻影城の時代」を購入してから新年会に行ったのですが、ちょうど寄稿者がおられたこともあり、本誌を肴にひとしきり「幻影城」昔話に花が咲いたのでした。
みなさまお疲れさまでした。

下の画像はその席でいただいた「講談北野亭」のチラシです(画像クリックで拡大)。1月6日と迫っておりますが、まだ前売りチケット間に合うとのことなので、神戸方面の方はぜひ(^^)
詳細は→こちら

 




「幻影城の時代」  投稿者:管理人  投稿日: 1 4()161651

  引用

 

 

なんとなく島崎博インタビューを読み始めたら、気づいたら「回顧編」全部読んでしまっていました。
いやこれは面白かった。
私自身は当時「幻影城」誌や戦前の変格探偵小説にはそんなに興味がなく(インタビューで島崎さんが福島正実への不満を表明されていましたが、そのように島崎さんに感じせしめた福島正実の「幻影城」観/感に近いものをおそらく私も共有していたのではないかと想像されます)2冊くらい買っただけなのですが、さすがに当時の状況は面白く読めます。一種の窃視趣味的な興味かも分かりませんが。
しかも島崎さんサイドからの一方的な取材に終わらず、諸関係者から取材もなされて、まあ雑誌の性格上好意的な意見なんですが、それでもよく読めば交差的な視点も浮かび上がってくるわけです。このスタンスは非常に冷静でいいですね。

こういうインタビューはSFでも試みてほしいですねえ。たとえば石川喬司さんに一週間ほどくっついて片言隻句あまさず聞き書きしてまとめたら、きっと面白いものができあがると思うんですけどね。しかも島崎さんよりも石川さんの方が年長なんだから、考えたらより差し迫ったものがあるんですよね。SFアーカイブスはどのへんまで進捗しているのかな。眉村さんへの取材状況を聴くに、表層的なところで終わってしまっている感なしとしないのですが。

 




年賀状  投稿者:管理人  投稿日: 1 2()235911

  引用

 

 

ようやく書き終わりました。明日投函します。
例年ひとことコメントを入れたりするのですが、今年はその余裕ありませんでした。悪しからず。

明日は正月吉例風の翼新年会。今回はいつもと違って夕方5時集合です(於、紀伊国屋書店向かって右側=東側入り口)。お間違いなく。

 





「神さまのことば」  投稿者:管理人  投稿日: 1 2()113636

  引用  編集済

 

 

眉村さんが選者をなさっている「夕焼けエッセー」ですが、昨年最後の掲載作品「神さまのことば」は、しみ入るような名品ですね。→http://www.sankei-kansai.com/08_yuyake/200601228.htm
と同時にヒヤリとさせられますこの年齢になると。
いずれにしても「神さまのことば」とすることで「対称性」を回復させる(社会を円滑化する・破れを発生させない)アイヌの人たちの智慧は我々も学びたいものです。
とはいっても日本人が還暦で赤いチャンチャンコを着せるのも同じ意味があったんですけどね、完全に形骸化してますなあ。60歳という機械的な時間設定が間尺に合わなくなってしまっているわけで、装置とすればアイヌ製の方がずっとすぐれていますね。

カイエ・ソバージュ5『対称性人類学』に着手。

 




謹賀新年  投稿者:管理人  投稿日: 1 1()14213

  引用  編集済

 

 

あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしく願いあげます。
年賀状はこれから書き始める予定でありますm(__)m。

チャチャヤン気分に本年初投稿。MIDI「ダニエル」を掲載しました。

さて、昨日は「2006年読了本」をエントリーしましたので、今日は読了作品ベスト5を選んでみました。

小説・海外ベスト5
 ブライアン・W・オールディス『マラキア・タペストリ』斎藤数衛訳(サンリオ文庫、86)
 グレッグ・イーガン『ひとりっ子』山岸真編訳(ハヤカワ文庫、06)
 ジーン・ウルフ『デス博士の島 その他の物語』浅倉久志・柳下毅一郎・伊藤典夫訳(未来の文学、06)
 ロード・ダンセイニ『最後の夢の物語』中野善夫・安野玲・吉村満美子訳(河出文庫、06)
 若島正編『ベータ2のバラッド』(未来の文学、06)
 (次)アイリーン・ガン『遺す言葉、その他の短篇』幹遙子訳(早川書房、06)

○『マラキア・タペストリ』は予想以上の面白さでした。仄聞するに同傾向らしい『ヘリコニア』三部作がさらに読みたくなりました。早く訳出してほしい。
○『ひとりっ子』は、これまでの二作品集でイーガンとしては「口当たりのよい」作品の訳出が終了し、愈々これからが本番といいますか、本領を発揮した作品群が訳され始めるのだろうなという期待を抱かせるに充分な快作でした。
○『デス博士の島 その他の物語』はウルフらしく「解が不定の方程式」集といった感じで、まさに「解読の悦楽」に浸ることができました。
○『最後の夢の物語』でダンセイニ幻想短篇集成4部作が無事完結。近来稀な素晴らしい訳業でした。翻訳者と出版社の勇気と熱情に感謝。

小説・日本ベスト5
 眉村卓『いいかげんワールド』(出版芸術社、06)
 高野史緒『架空の王国』(ブッキング、06)
 平谷美樹『銀の弦』(中央公論新社、06)
 三津田信三『蛇棺葬』(講談社ノベルズ、03)
 宇月原晴明『黎明に叛くもの』(中央公論社、03)
 (次)眉村卓『新・異世界分岐点』(出版芸術社、06)

○『いいかげんワールド』については昨日書いたので略。
○『架空の王国』は荒巻義雄の衣鉢を継ぐ幻想青春小説の傑作。今回新たに書下ろしが付されて「完成」しました。
○『銀の弦』はイーガンとはまたちょっと違う著者らしい多元宇宙もの。平行世界・多元宇宙・ドッペルゲンガーものは大好きです。今回も目くるめくイメージの奔流に心地よく流されました。「ひとりっ子」が気に入った方はこちらもきっと楽しめるでしょう。

非小説ベスト5
 高原基彰『不安型ナショナリズムの時代』(新書y、06)
 中川裕『アイヌの物語世界』(平凡社ライブラリー、97)
 赤松明彦『楼蘭王国 ロプ・ノール湖畔の四千年』(中公新書、05)
 片田珠美『薬でうつは治るのか?』(新書y、06)
 村瀬学『自閉症――これまでの見解に異議あり!』(ちくま新書、06)

○『不安型ナショナリズムの時代』は、ジャパン・アズ・ナンバーワンとかライジング・サンと日本的経営が賞賛された70年代が、実はアルバイトという若年労働者を「国民」と認識しないマジックにより成り立っていたことを精細に分析していて蒙を啓かれた。
○『アイヌの物語世界』を読んで痛切に感じたのは、アイヌの世界観を貫徹する「世界は有限である」という認識の基本構造こそ、資本主義の最終形態たるグローバル資本主義に対抗しうるものであること。
○『楼蘭王国 ロプ・ノール湖畔の四千年』は「邪馬台国はなかった」ばりの論理のアクロバットが面白かった。
○『薬でうつは治るのか?』も、大きくはグローバル資本主義に組み込まれた精神医へのアンチという視点で読んだ。
唐突だが、ついでに書いておくと「ライフライン」という考え方こそ「グローバル資本主義」の根幹的発想なのだ。ラインにせずブツブツと途切れている在り方が、一見非効率ながら実は人間にもっとも適した生活の在り方だと思う。たおえば阪神大震災でライフラインの分断が大きな後災害を生じせしめた。都市ガスでなくLPガスが、水道ではなく井戸が主体の生活だったらそこまでひどくはならなかったはず。→http://www.kanagawalpg.or.jp/lpguide/1-3.htm

 




 

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