一方、擁護論的な意見としては、これは本篇の「展開を遅くしている」原因の一つですが、非常に細かいブランド名などが出てくる。英国(英語圏)における本書の読者は、おそらく年齢が高く、このような細かい記載にノスタルジーを誘われる、そんな読者なのではないか?
また例えば、本書の原題The Sweetness at the Bottom of the Pieは、直訳してもよく分りませんが、あるいは英語国民はよく知っている警句の類なのかも、との意見も。そういえば、ブランド名だけではなく、私の感想に書いたように、イギリス社会史の知識も散りばめられているわけで、このあたりも英語国民的にはニヤニヤ笑って読める本なのかも。主人公の「化学」うんちくも、その流れで「また吹いてはるなあ(笑)」的に読み流されているのかも知れませんねえ。
DVD「攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL」(95)を観ました。
私は1979年に社会人になり、読書量を漸減させながらも、それでも80年代前半まではなんとかついて行っていたのですが、80年代後半から90年代前半にかけての10年間は、遂に完全にSFとは切れてしまいました。だから私はサイバーパンクを全く経験していません。はっきりいってギブスンもスターリングも一冊も読んでいません。wikipediaによるとサイバーパンクは、1985年にドゾアによって命名されたものだそうです。だから丁度(個人的な視座からの眺めですが)私の退場とサイバーパンクの登場は入れ替わり、軌を一にしているのですね。
そういう次第で、この欠落が以前から気になっていたのですが、終わってしまったムーブメントなので、さほど食指も動かなかったというのが正直なところ。ところが雫石さんが先日のブログで、このアニメをサイバーパンク入門に最適と書いておられた。そうなのか、それは調法とさっそく借りてきたという次第。
Re: 眉村さん情報
投稿者:管理人 投稿日:2011年12月31日(土)16時00分35秒> でも、桐山さんは星群の会員ではありません。
あ、そうでしたか。適当なことを書いてすみません。大変失礼致しましたm(__)m
> あのう、私も星群なんですが。
いえ、雫石さんは第一義的に創研の会員であるというのが私の認識ですっ!(^^ゞ